補聴器おすすめの選び方!自分の耳に合った補聴器を探そう

補聴器は、環境音や声などを電気的に増幅し、難聴による聴力の低下を補う機器です。

 

補聴器を上手に活用することによって、家族との団らんが楽しくなったり、趣味の活動に参加できるようになったりと、意欲や生活の張りを取り戻すこともできます。

 

ここではおすすめの補聴器の選びかたを紹介します。

 

無料貸し出し実施中!

 

 

補聴器は軽度の難聴のうちから使い始めるのがおすすめ

 

補聴器をつけるのはぎりぎりまで我慢したほうが耳のためにいいのでは?という声もあります。

 

しかし、合わない補聴器を使っているのでなければ、早くから補聴器をつけたからといって耳が悪くなることはありません。

 

補聴器にかかわらず加齢による聴力の変化は同じように見られます。むしろ、ある程度若いうちから、そして難聴が比較的軽度のうちから補聴器をつけている人のほうが、高齢になり難聴が進んでもよく聞き取れる傾向があります。

 

逆に難聴が進んでしまってから補聴器を使い始めても、うまく聞き取れないことがあるのです。

 

これには脳が関係しています。音を聞く脳の回路はつねに刺激されていないとだんだん働きが悪くなっていくという現象があります。ですから、十分な音を聞いて脳を刺激し続けるということが大切なのです。

 

補聴器はどれくらいの聴力になったら使うべき?

 

最近では軽度の難聴でも補聴器が使われています。

 

本人が感じている困難の度合いや辛さは、聴力検査の値と必ずしも一致しません。けれども、ある程度の目安は必要で、その基本となるのはやはり聴力です。

 

下の表は、WHO(世界保健機関)の難聴度分類と、推奨している対応策です。

 

これで見ると41デシべル以上の中等度難聴となったときに補聴器がおすすめされています。

 

しかし、WHOの基準は比較的補聴器を手に入れることが難しい新興国を含めたものですし、これが発表された10年以上前の時期から補聴器は著しく進化しています。

 

性能がよくなった分だけ、軽度の難聴でもメリットを実感できるようになりました。

 

現在では、より軽度の難聴、あるいは高音域だけ低下した難聴でも補聴器の適応と考えられてきています。聞き取りにくくて困ることが多いようでしたら補聴器を考えるのがおすすめです。

 

WHOの難聴度分類

難聴の程度 聴力 聴く能力 補聴器は必要?
正常 25デシベル以下 ささやき声も聞こえ、日常生活に支障がない 補聴器は必要ない
軽度難聴 26〜40デシベル 1mの距離で話した声を聞くことができ、復唱することができる 補聴器が必要な場合もある
中等度難聴 41〜60デシベル 1mの距離で話した大きな声を聞き、復唱することができる 通常は補聴器が推奨される
高度難聴 61〜80デシベル 耳に向かって張り上げた声のいくらかを聞くことができる 補聴器が必要。補聴器を使わない場合は読話、手話を習うべき
重度難聴 81デシベル以上 張り上げた声でも聞こえない ことばを理解するのに補聴器が役に立つ。リハビリも必要。読話や手話を優先すべき場合もある

補聴器は軽度・中等度難聴者にもおすすめ

補聴器は、高度難聴の人たちには身体障害者福祉法や労災法で無償提供されていますが、補聴器を必要とする人は、実際にはもっとたくさんいることを忘れてはなりません。高度難聴者だけが補聴器を必要としているのではない、ということです。

 

中等度難聴者、声を少し張り上げればきこえる程度の難聴者の数はきわめて多いです。この人たちの多くは補聴器を使っていません。この中等度難聴者の学生時代の学習はおそらく不十分で、社会の前面に出ることはなかなかむずかしく、また本人もそれをむしろさけるようです。補聴器はこれら中等度難聴者にも必要ですが、多くの場合、使われていません。補聴器は実際に役に立つのですが、それをつけたくないという心情も手伝っていると思われます。

 

福祉政策は、これら中等度難聴の人たちには及ばず、身体障害者として認められないので、補聴器を自分で購入しなければならないという経済的理由もあります。

 

日本では両耳難聴の場合、両耳が70デシベル以上の難聴の場合を身体障害者と規定しています。一方、外国には40デシべル以上を身体障害者と認めて保護する国もあります。

 

無料貸し出し実施中!

 

難聴の聞こえ方の特徴

 

離聴の方の聞こえ方は個人個人で違いますが、大まかに以下のような3つの特徴があります。

 

1つ目は小さな音が聞こえなくなることです。2つ目は大きな音に対する抵抗力がなくなることです。これは、意外に思われるかもしれませんが、小さな音が聞こえないのに大きい音は苦手、すなわち聞こえの幅が挟いということです。3つ目は、音や声が聞こえても聞きとったり聞き分けたりできなくなる(弁別能の低下)ことです特に高齢者の難聴は言葉の弁別能の低下が顕著だといわれています。

 

これらの特徴に対して、補聴器にはどのような機能があるのでしょうか。補聴器によっては調整のためのたくさんのネジがついていますが、基本的な補聴器の機能は次の3つです。

 

1番目は、音の増幅です。これはボリュームで調整でき、装用者が自分で調整します。2番目は音質の調整で、聴力によって高い音を強調したり低い音を大きくしたりできます。これらの機能はいずれも「小さな音が聞こえなくなる」という離聴の特徴に対応しています。3番目は大きすぎる昔を相Iえる機能(出力制限)です。小さい音が補聴器で増幅されるのはよいのですが、もともと大きな音が補聴器でさらに増幅されては、大きな音が苦手な難聴者はたまったものではありません。

 

このように調整することは可能なのですが、補聴器には音を間き分ける能力の低下を補う機能はありません。したがって、補聴器を装用したからといって、間こえだけが100%若返るということはちょっと難しそうです。

 

年齢を問わず補聴器の適応は同じ?

 

一般的に、補聴器は若い人ほど軽度の難聴でも使う傾向にあります。

 

若い人ほど活発な社会活動をしているため必要なのですが、高齢になると聞こえなくても済んでしまうということも多く、比較的高度の難聴にならない限り、補聴器を使おうという意欲がわかないからのようです。

 

ある意味、それだけ必要性が低いということです。仕事をバリバリしている年齢の人ですと平均の聴力が30デシベルくらい、高齢になってきたら40デシべルくらいから、超高齢になっても50デシベルを超えたら補聴器を利用をおすすめします。

 

強調したいのは、補聴器をつけずに聞こえにくさを我慢しすぎないでいただきたいということです。難聴が高度でも若いうちから、そして軽度のうちから補聴器をつけている人のほうが、難聴が進行してもうまく使いこすことができる傾向があります。

 

補聴器の選び方4つのポイント

 

補聴器購入前に、以下の3つのポイントを中心に考えることをおすすめします。

 

補聴器の選び方ポイント@何を目的に使うか

 

どんなところで何を目的に使いたいのかを考えましょう。

 

補聴器をつければ、どんなところでも完璧に聞こえるようになればよいのですが、なかなかそうはいきません。そこで、補聴器を使う目的や場面をはっきりさせることが大切です。

 

例えば、家族との会話が聞こえるようになりたいの力会議での声を聞こえるようになりたいのか、電話が聞こえるようになりたいのか、あるいは最も困っていることは何か、そしてその次に困っていることは何なのかをはっきりさせておくと、補聴器を選びやすくなります。

 

漠然と「聞こえるようになりたい」ということでは、どのような補聴器がよいのかの決め手に欠けてしまいます。

 

補聴器の選び方ポイントAおおよその予算はいくらか

 

おおよその予算を決めておくことも大事です。

 

最初は、補聴器の値段がどのくらいするのかわからないものです。自分の予算の目安をあらかじめ立てておくのがおすすめです。

 

補聴器店に行くと高い補聴器をおすすめされ、勧められるがままに考えていた予算を超える補聴器を購入してしまうかもしれません。もちろん、耳の聞こえに本当に役立つものならば、少し予算をオーバーすることもやむをえないでしよう。しかし、最初の考えとあまりにかけ離れた価格の場合には、もう一度冷静になってみましょう。

 

自分にとって聞こえがよくなることは、いくらぐらいの価値があるのか。そして、その価値の分だけの性能があるのかを考えてみましょう。

 

補聴器の選び方ポイントBおおよその予算はいくらか

 

補聴器を選ぶ際には自分で操作できるかどうかというのも重要なポイントになります,文字表示やツマミが小さいなど、特に高齢者にとっては扱いにくい面が補聴器にはあります。

 

また、病気等の関係でご自身では装用・操作が困難な場合には、家族や介護する人が作しやすいものを選ぶことも大事です。

 

自分で補聴器を耳に装着できるか、スイッチを入れたり切ったりできるか、ボリューム大きくしたり小さくしたりできるかなどを確認することをおすすめします。

 

補聴器の選び方ポイントC試聴や返品が可能か

 

試聴や返品が可能か確認することも大切です。

 

販売店にもよりますが、補聴器をある程度の期間貸し出して、実際に使う状況でも役に立つかどうか試聴させてくれる場合があります。

 

一般的にオーダーメイドの耳あな型補聴器では作ってみないと効果を確認できないところがあり、一定の期間内であれば返品に応じてくれる場合が多いと思います。

 

耳かけ型補聴器でも最近は有料・無料で試聴用補聴器を貸してくれることがあります。販売店によって少しずつシステムが異なっていますので、よく確認をして有効に利用してください。

 

最近はインターネットでの販売でも視聴システムや返品が可能な販売店もあります。インターネットでの購入時は必ず視聴することをおすすめします。

 

無料貸し出し実施中!

 

補聴器は高ければ良いというわけではない

 

補聴器は高ければそれだけ聞きやすくなるというわけではありません。

 

補聴器のカタログを見ると、まずその価格にビックリしてしまいます。高いものを両耳に買うと、軽自動車並みになってしまうものもあります。

 

値段が高くなると確かによい面も多いのですが、必ずしも値段に比例してそれだけ間きやすくなるというものではありません。逆に、低価格のものは役に立たないかというとそんなことはなく、安くても十分耳に合う場合もあります。

 

また、片耳に高い補聴器をつけるより、両耳に安いものをつけたほうが聞きやすい場合もあります。さらに、普段ほとんど使わない機能のために価格が高くなっていることも考えられます。

 

最近の補聴器は相当によくなってきているため、比較的低価格なものでも十分な機能があリます。

 

大衆車も高級車も場所を移動するという機能では同じなのですが、その質と価格の違いをどう感じるかは、個人の価値観によって変わります。同様に補聴器の価格の評価も、経済力、考え方、生活環境の違いで変わってきます。

 

ただ、補聴器は原則として毎日長時間使いますから、我慢しながら使うのはどうかと思います。ほんのわずかの不満が長い間に蓄積して、すっかり嫌になってしまうこともあります。

 

むやみに高いものを買う必要はありませんが、毎日の生活の質にかかわりますので、十分検討して、納得いくものを購入することをおすすめします。

 

補聴器は、高価だから適しているとは限りませんし、大きな音が出るから性能の良い補聴器、誰かが絶賛しておすすめしていたから良い補聴器というわけでもありません。装用する本人の聴力に合ったものを選ぶ必要があります。

 

補聴器や集音器の選び方

 

通信販売の広告などを見ていると、「集音器」と表示したものと「補聴器」と書いたものがあるのに気がつきます。

 

補聴器は医療機器としての承認を得たもの、集音器は得ていないという分け方ができます。医療機器の承認を得るためはさまざまなデータを提出するなど案外大変です。集音器の場合はそれをせずに音響機器として販売できるために補聴器という名称を使っていません。

 

性能や安全性に問題があるものも中にはあるのが現状です。通信販売されている補聴器や集音器は、そのほとんどが軽度から中度難聴者用です。

 

しかし、これらの商品を購入して使ってみたものの効果が得られず、そのことで「この補聴器・集音器はダメだ」、「役に経たない」などどいう声を聞いてダメだと判断してしまうことは避けたいところです。それは、個人の感想であり正しい評価とはいえないものです。

 

上でも述べたように、補聴器や集音期は他人がどうかよりも、自分自身に合うかどうかが全てだからです。

 

出来ることなら、色々な補聴器を試して自分の耳に合ったものを探すという選び方をおすすめします。

 

おすすめ!無料貸し出し実施中